塗装の工事期間はどのくらいですか?
外壁と屋根の塗装工事の場合ですと、
外部足場工事を含め通常で約2週間程度です
梅雨に入る前に塗装工事を終わらせたいとご検討してらっしゃるお客様のご質問でした。
建物はモルタル外壁とのことでしたので、シーリング工事を含まない工期になります。
万一、窯業サイディングの場合には、
シーリング打ち替え工事としてプラス3~4日程度が必要です。
一般的な戸建住宅の塗装工事の流れ
1日目 外部足場設置
朝8時頃に開始して、午後2時頃には終了
2日目 高圧洗浄で屋根、外壁などの塗装面の汚れを洗い流す
3日目 屋根下塗り(スレート屋根の場合タスペーサー差込後)
4日目 屋根中塗り、外壁塗装養生
5日目 屋根上塗り、外壁塗装養生
6日目 外壁下塗り、付帯部塗装
7日目 外壁中塗り、付帯部塗装
8日目 外壁上塗り、付帯部塗装
9日目 付帯部塗装、点検補修
10日目 外部足場解体
塗料の乾燥が早い気温の高い時期や屋根塗装と外壁塗装を並行して作業することで、
多少工期を短縮する工夫は可能です。
塗装業者さんの中には、工期の短さ、工事の早さを長所としているところもあるようです.
エイチペイントは、健全な塗膜を作るためには、それなりの時間と手間は必要だと考えています。
高圧洗浄に要する時間
建物の大きさ、塗装面の面積によりますが概ね、
屋根の洗浄に1~2時間、外壁の洗浄に2~3時間程度は掛かります。
戸建一軒丸々の洗浄で最低3時間、通常4~5時間は必要です。
戸建1軒を1~2時間程度で洗浄作業を終わらせる業者さんもいらっしゃるようですが、
汚れが奇麗に洗い流せているのか疑問があります。
奇麗に洗い流せていない場合は、外壁面と塗膜の間に異物が残ることになりますので、
健全な塗膜の形成を阻害する原因となり、早期に塗膜が剥離する可能性が高くなります。
塗料の塗り重ね乾燥時間とは...
塗料にはメーカーが定めた塗り重ね乾燥時間がパンフレットなどに書いてあります。
塗料が十分に乾かない前に新しい塗料を塗り重ねると、
塗膜にチジミや空気膨れが生じたり、塗膜の剥離が早期に現れたりします。
健全な塗膜を作るには、塗り重ね乾燥時間を守ることは非常に重要です。
塗り重ね乾燥時間を守らずに塗装を早く終了させる業者さんもいらっしゃいます。
塗装直後は奇麗に見えますが、数年後、塗膜に不具合が生じることがございますので、
短い工期で塗装工事を行う業者さんは、ご注意なさってください。
塗り重ね乾燥時間は、気温23℃±2℃で試験するようJISで規定されています。
カタログなどには23℃のときの時間が記載されていますが、
冬場の工事を想定し気温10℃のときの時間も併記しているメーカーさんもあります。
気温が低い季節は塗料の乾燥が遅くなりますので、
塗り重ね乾燥時間はかなり長くなりますことを理解しておきましょう。
塗料を薄めすぎる業者さんにはご注意を!
塗料の希釈は、これもメーカーが塗料毎に定めています。
下塗り塗料の場合は、希釈しないタイプの製品が多く、
上塗り塗料は5~10%程度まで認めている製品が多くあります。
粘りのある塗料よりも、流れるような塗料の方が塗りやすい上に、
使用する塗料の量を減らすことが出来ますので、
希釈の上限を超えて薄めてします業者さんもいらっしゃます。
規定よりも薄めた塗料を使うと、艶が無く白っぽく見えたり、
色ムラが生じたり、不均一な塗膜厚になり波形模様が生じたりして、
健全な塗膜形成が行われず早期に塗膜が剥離します。
工期が短いことを良しとする業者さんは注意が必要です
一定以上工期を短くすることは、
健全な塗膜形成には適しません。
・高圧洗浄時間が短い(汚れが落ちていない?)
・塗装日数が短い(適正な塗り重ね乾燥時間を取っていない?)
・水のような塗料を使っている(薄めすぎ)
・計量や混合がいい加減(電動撹拌機を使っていない)
万一、このような業者さんが工事を行っている場合でも、
躊躇せず質問してみることで、適切な工事に切り替えてくれることもあります。
また、これから塗装工事を計画される方は、
おおよその工期を業者さんにお尋ねになってみてはいかがでしょう。