外壁塗装はどのくらいの周期で塗り替えるのが良いですか?
建物の調査に伺った際、
「外壁はどのくらいの周期で、どんな塗料を使って塗装するのが良いのですか?」
とお尋ねになるお客様が多くいらっしゃいます。
塗料の主成分である合成樹脂の種類の違いによって耐用年数が異なります。
塗装の塗り替え周期は、使う塗料(樹脂の種類)によって変わります。
また、耐用年数が長い塗料は品質や規格が高い傾向にあります。
1㎡あたりの塗装単価も高くなるのが一般的です。
エイチペイントでは、ご予算に合った塗料の見積書と、
上位グレードの塗料を使用した場合の見積書を作成し、
20年~30年間にわたる塗装費用総額を比較できるようご提案しています。
外壁の材質・種類によっても塗装の耐久性は変わります
現代の戸建て住宅の外壁は、
サイディングが60%~70%、
モルタルが15~25%、
その他が10~20%程度との統計があります。
サイディングのほとんどは工場で製造される際、
表面塗装を済ませた状態で出荷されるのが一般的です。
モルタル外壁の場合には外壁作成後、シリコン樹脂やフッ素樹脂、
あるいは無機塗料などを使って現場で塗装を行います。
新築後、最初に塗装する時期は、
外壁材の種類、仕上塗装された種類により違いが生じます。
例えば最近のニチハ製サイディングは30年以上の耐候性です
ニチハ製窯業サイディングの高級タイプは、
耐久性の非常に高いプラチナコートが施されています。
シリーズ出始めの頃は耐久性15~20年程度だったと記憶しています。
が、最近のプラチナコートは耐久性が大幅に向上し、
プラチナコートは30年、
プラチナコート30に至っては40年、美しさが続くとしています。
モルタル外壁や10年以上前のサイディングの場合
モルタル外壁や10年以上前のサイディングの場合は、
築後10年程度が、外壁塗り替えの目安となります。
塗料の耐久性に大きく関わる合成樹脂は、
塗料の主成分の一つで、塗料全体の約30~50%前後を占めています。
合成樹脂は太陽光のエネルギーにより分子結合が破壊され、
紫外線によって塗料劣化要因のラジカルが生成されます。
太陽光エネルギーやラジカルにより、
塗膜は次第に劣化し退色や塗膜剥がれが生じます。
合成樹脂別の耐用年数と塗装費用の目安
合成樹脂別の塗料の耐用年数目安と塗装単価相場をご紹介します。
塗装する表面は比較的良好な状態であり、
下塗りは一般的なシーラーを使用した場合とします。
塗装面の諸条件などにより、
耐用年数、塗装単価ともに変動があることをご理解のうえ、
ご参考としてご利用ください。
樹脂 耐用年数 塗装単価相場(円/㎡)
・ウレタン 7~10年 1,800~2,200
・シリコン 10~13年 2,000~2,400
・*ラジカル* 8~13年 2,200~2,600
(アクリル樹脂に酸化チタンを調合)
・4フッ化フッ素 15~20年 3,200~4,000
・無機 15~25年 3,200~4,500
・高規格無機 30年以上 5,500~7,000
劣化が激しい場合の下地補修、
下塗りにフィラーやサーフェサーを使用する場合は、別途加算になります。
耐用年数の長い塗料は、長い目で見ると割安です
塗装工事を行うには、外部足場の設置が不可欠です。
その費用は、一般的な戸建て住宅で15万円~20万円になります。
耐用年数の長い塗料が割安である理由は、
外部足場費用がキーポイントとなります。
A:シリコン塗料 塗り替え10年
B:無機塗料タテイル 塗り替え30年
の2つの塗料を使って30年間の塗装総費用を比較してみます。(当社比)
・塗装工事条件:木造2階建て 延べ床面積:125㎡
外壁塗装面積:180㎡(150㎡~200㎡程度が一般的)
屋根塗装面積:105㎡(90㎡~120㎡程度が一般的)
外部足場+屋根塗装+外壁塗装+付帯部塗装
外壁目地シーリング工事は含まない
A:シリコン塗料の場合:0年、10年、20年の計3回
塗装総額=¥2,550,000
塗り替え1回あたり¥850,000
B:無機塗料タテイルの場合:0年に塗り替えて30年間塗り替えなし
¥2,250,000
30年間の塗装費用総額は、無機塗料タテイルの方が¥300,000安い
試算に用いた工事価格などは、一般的な平均値を用いて計算しています。
建物の形状や、塗装面の劣化状況によっては価格の変動があります。