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水性塗料の特徴を教えてください

塗料は乾燥硬化後に塗膜として残る


 ①樹脂
 ②顔料
 ➂添加剤

と、揮発して塗膜に残らない希釈剤(溶剤)からできています。


希釈剤は古くから有機溶剤(シンナー類)が多く用いられてきました。
居住者及び塗装作業者の安全と健康への対応から水性塗料の需要が高まっています。


そこで水性塗料が持つ特徴や長所・短所をご紹介します。

水性塗料の特徴

水性塗料は水道水で希釈して使用する塗料です。
戸建住宅の塗装で使用する塗料は一般的に、

・アクリル塗料
・ウレタン塗料
・シリコン塗料
・フッ素塗料
・無機系塗料

など合成樹脂の違いにより区分します。
それぞれの塗料は水性、弱溶系の両方の希釈剤タイプがあります。

水性塗料は乳化剤が混入している主剤に、
水道水を入れ希釈撹拌してエマルション(乳化)状の液体とします。

エマルション状態とは、マヨネーズ、ドレッシングやバターなどと同じ、
超極微細な油脂分子と水分子が交じり合った状態のことを言います。

エマルション状にするには親水剤や界面活性剤、重合剤などの乳化剤を使用して、
重合乳化させますので乾燥硬化が終わった塗膜の中にこれらの成分は残ります。

それ故、水性塗料は一般的に弱溶系塗料と比べ、
次のような性質を持ちます。


(1)耐水性が劣ります

希釈剤の水はシンナーよりも表面張力が強いことや、
親水基や界面活性剤などが塗膜内に残存するためです。


(2)光沢性が劣ります

水の表面張力が原因だったり、
塗膜の中に残存する物質が原因となり、
不完全な乾燥硬化過程を経るため均一な塗膜の形成が出来ないためです。
 

(3)塗料は高いですが、塗装時の価格はほぼ同じです

水性化のためには特殊な原料の使用や脱溶剤工程などに加え、
有機溶剤の廃棄、製造時間の長期化、手間が必要になるため、塗料自体は高くなります。

しかし希釈は塗料用シンナーを必要としない水道水ですし、
塗料の扱いや保管、施工性は溶剤系よりも優れているので、
塗装価格(材料費+工賃)はほぼ同じになります。

ニッペ水性ファインSi 製品情報一部転写
弱溶系ニッペパーフェクトSi 製品情報一部転写

1.水性塗料の長所

(1)VOCを大幅に削減できます

2015年度の環境省の調査では、
地球環境に対する全VOC排出量のうち約39%が塗料由来であるとの報告があります。

VOC削減に対して塗料が果たすべき責任は依然大きいものがあります。
塗料に含まれるVOCの大部分はシンナー等の有機溶剤であるため、
溶剤系塗料から水性塗料への置き換えが進むことで、
VOC排出量を削減することが出来ます。

(2)有機溶剤特有の臭いや中毒の心配がありません

シックハウス症候群やシックスクール症候群の原因物質であるVOC含有量が少ないので、
溶剤系塗料に比べ臭気や有害性が低くなります。

居住や店舗営業を継続しながらでも塗装が可能であり、
居住者や塗装作業者の健康面に配慮した塗料と言えます。

(3)保管が容易、引火の心配がありません

水性塗料は希釈剤が水なので、
基本的には非危険物扱いとなり保管も容易です。


もちろん引火の心配もないため、
防火上及び塗装作業時の安全面に配慮した塗料と言えます。

2.水性塗料の短所

(1)施工時の降雨や結露など水分の影響を避ける対策が必要です

塗装過程から乾燥過程にかけて、
水分の影響を受けると塗膜の形成に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため天候への配慮と養生方法の工夫といった施工管理が重要になります。
水性塗料は水性化のために導入された親水基や界面活性剤が塗膜中に残存するため、
これらが耐水性低下の原因になっています。

(2)被塗物の油分は必ず取り除きます

塗装前に適切な素地調整が必要であるのはどの塗料でも同じですが、
水性塗料の場合は被塗物(塗装する素材)に油分が残っていると、
塗料の付着不良が発生する可能性が高くなるため、特に入念な下地処理を行う必要があります。

(3)低温の環境下では塗膜の性能が低下します

一般的な水性塗料は塗膜形成過程において環境温度が5℃以下になると、
水分の蒸発が著しく劣り塗膜の乾燥硬化が低下し、
塗膜としての性能を十分に発揮できなくなることがあります。

最近は塗料メーカー各社の研究努力により、
溶剤系塗料に劣らない塗膜性能を発揮する
水性塗料が多く開発されています。

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ブログ執筆者:一級建築士 佐藤

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