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透湿防水紙って何ですか?その役目は?

窯業サイディング張りの戸建て住宅で雨漏り調査を行った時のことです。
外壁とサッシの取合い部分から雨漏りが生じていることがわかりました。
新築時、透湿防水紙が正しい施工方法で張られなかった可能性をお話ししました。

透湿防水紙とは・・・

サイディング外壁材などの直下に張る、
水蒸気は通し雨水は通さない特殊加工されたシート(紙)のことです。

透湿防水紙の役目

・強風時の飛来物等で外壁材が割れたり傷ついたりしても、
 壁内あるいは建物内部に雨水が入らないよう外壁側で雨水を遮断します。

・建物内部あるいは壁内に生じた水蒸気を透過させ、
 水蒸気を外気に放出することで、壁内の断熱材等にカビを発生させません。

上のように、万一外壁材に不良が発生しても、
建物内部への悪影響を最小限に抑えるための2次的な働きをします。

透湿防水紙の原理

透湿防水シートは不織布あるいはフィルムで作られています。
電子顕微鏡写真のような0.5µmの不織布の繊維同士の隙間
又はフィルムの微多孔によって湿気は通過させ雨水は遮断されます。

透湿防水シートの電子顕微鏡拡大写真

透湿防水紙の孔径、水蒸気の粒径、雨水の粒径

水蒸気粒子径=0.0004μm
透湿防水紙の孔径=0.5μm~3μm
雨粒径(霧雨)=100μm
雨粒径(普通)=2000μm

透湿防水紙の穴径、水蒸気径と雨粒径の比較

透湿防水紙の施工手順

1.透湿防水紙は建物の下から上に向かって張っていきます。

2.透湿防水紙の張り始め位置は基礎水切り立上り入隅です。
  基礎水切り立上り部分に両面テープを張り、透湿防水紙を確実に張ります。
  水切り立上り部分に透湿防水紙が掛かっていない場合、
  土台木材等が雨水で濡れて腐朽する可能性があります。


3.木造軸組建物の場合、左右の重なり部は必ず柱・間柱があるところで留めます。
  また透湿防水紙はタッカー等で下地に確実に留め付けます。


4.防水紙の上下の重ね代は9cm以上、左右の重ね代は15cm以上とします。
  このときも上側に張る防水紙が上にくるように重ねて張り合わせます。

5.サッシ廻り、換気用ダクトなど外壁から突出する物の廻りは、
  両面防水テープでしっかりと隙間なく張り合わせます。
  防水テープを使って補強張りするとさらに安心です。


6.透湿防水紙を誤って傷つけた場合、小さい穴を開けてしまった場合は、
  防止テープを張るなどして、雨水が防水紙の内部に入っていかないよう補修します。


7.外壁材を張る前に、透湿防水紙の不良点検を怠りません。
  透湿防水紙の施工後に、工事期間が空いたり風の強い日があった場合は、
  外壁材を張る前に全体をチェックし、透湿防水紙の捲れあがり、
  防水テープの接着不良部を発見した場合は必ず是正してから外壁材を張ります。

透湿防水紙はどのメーカーがお薦めですか?

透湿防水紙はどのメーカーのものを使っても大きな違いはありません。
日本透湿防水シート協会会員の製品か、
サイディングメーカー指定の製品をお使いなると良いでしょう。

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ブログ執筆者:一級建築士 佐藤

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