外装塗装ブログ

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2~3年でサイディングの塗装が剥がれてきました。工事会社の手抜き工事ですか?

「外壁の塗装の剥がれが早いと思うので、ちょっと見てくださいませんか?」と、
外壁塗装を行っていました建物のご近隣の方からお声掛けがございました。


外壁の塗装の剥がれ状況を見させていただいたところ、
古い塗膜も一緒に剥がれてきている状態でした。


サイディング板自体の劣化によって、
塗膜の剥がれに繋がったことをご説明しました。

窯業サイディングの寿命、張替え時期

窯業サイディングの寿命は、一般的に約25年~40年程度です。
サイディングの厚さ、サイディング塗装のグレード、気象条件
などによりサイディング寿命に15年程度の幅が生じます。

サイディングメーカー「ニチハ」社のメンテナンススケジュール例
窯業サイディングの保証期間(ニチハ社の例)



さらに2000年に施行された「品確法」以前の外壁サイディング張り工法は、
直貼りが主流で、この張り方はサイディングの劣化が進行しやすい工法でした。

品確法が施行された2000年以降は通気構法が主流になりましたので、
外壁及びサンディング自体の劣化進行が遅くなったと実感しています。


現在の防火仕様の窯業サイディングの板厚は16mmが主流です。
が、かつては12mm厚もありました。
板厚が薄い分、サイディングの劣化が進みやす傾向にありました。

通気構法の解説図


窯業サイディングの塗装

サイディング板自体の劣化が少ない外壁に塗装を行うことは、
外観を美しくするだけでなく、サイディングの寿命を伸ばす良い行為です。

紫外線による劣化を抑える高耐久・長寿命の塗料が次々に開発されています。
それらを使用することで、サイディングの寿命を最大限にまで伸ばすことは可能です。

サイディング板の脆弱化と塗膜剥離

一旦サイディング板に劣化症状(脆弱化)が現れると、
そのサイディングに新しく塗装を施しても、
サイディング(当初の塗膜)と一体になって塗膜が剥がれてきます。

脆弱化したサイディング板表層あるいは当初の塗膜は、
新しい塗装の接着力に負けて脆弱化した部位を伴って剥がれてくる現象です。

早期の塗膜剥離は施工不良が原因の場合もあります

2000年以降の新築建物や通気構法で外壁を張ってあるにも拘らず、
外壁塗装の塗膜剥離が著しいときは塗装の不適切施工の可能性があります。

塗装の不適切施工が原因と考えられる現象

1.リフティング(塗膜の浮き)

  
  塗料を塗ったことによって前工程の塗膜が軟化、膨潤して浮き上がる塗装の欠陥です。
  下層塗膜に対する上層塗料の溶剤の作用によって塗装あるいは乾燥の間に発生します。
  

  水性塗料の上に弱溶塗料を塗り重ねる場合や、
  1液形弱溶塗料同士を十分な乾燥時間を確保せずに塗り重ねる場合に生じやすい現象です。

2.艶引け

  
  乾燥した塗膜の艶(光沢)が、本来あるべき水準に比べ不足している状態です。
  艶引けが生じるのは健全な塗膜の形成が阻害された結果があり、
  使用した塗料が本来備えている機能が十分に発揮できていないことを意味します。


  艶引けが起こる原因は、下地の吸い込み、溶解力の弱い溶剤による希釈、
  希釈溶剤の不適当な蒸発速度、塗料粘度の低すぎ、塗膜が薄すぎ、
  など多くの原因が考えられます。

  塗装物の温度低下による結露、空気中の湿度が高い、
  急な降雨による雨掛かりなど、施工後の養生不足も艶引けの原因になります。

3.塗りムラ、塗り残し、ピンホール(極小の空気穴)、塗料垂れ
 

  いずれも大きな不良ではありませんが、将来、ここを起点に塗膜が剥がれる可能性があります。
  塗装ムラやピンホールを作るような塗装は、塗装職人による作業とは言い難い素人行為です。

4.タック

  

  塗膜表面に生じる粘着感、べとつき感のことです。
  乾燥不良や可塑剤が原因となることが多い現象です。
  

  万一、内部に水分や空気が混入していた場合は、
  太陽光の熱で高温になった塗膜は、爆裂し塗膜剥離が広がります。

5.吸い込みムラ

  
  塗料が素地または下層塗膜に部分的に吸収される現象です。
  艶、模様の局部的な異常として現れて塗膜の外観不良につながります。
  

  吸い込みムラが下地塗料の塗布ムラを原因としている場合は、
  下地塗料の薄い所から塗膜が剥離してくる可能性があります。

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ブログ執筆者:一級建築士 佐藤

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