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塗装(塗料)の耐久性を示す期待耐用年数とは?

塗料のカタログなどに期待耐用年数○年という表示を見ることがあります。
「期待耐用年数は実際の耐用年数・耐候性と違うものなのですか?」
というご質問を頂きました。

私たち塗装工事業者はお客様に、
期待耐用年数を使って耐久性や耐候性のお話をいたしますので、
その意味や算出方法などについて簡単にご説明いたしたいと思います。

期待耐用年数は、
促進耐候性試験で得られた耐久年数です

塗装片(塗膜)をキセノンランプの光を照射することで、
塗装片を太陽光の下に暴露した状況を人工的に作り出します。
塗膜の光沢率が80%を下回らない時間を計測して、
その時間から実際の耐用年数を推測したものが期待耐用年数です。

光沢率80%は公共工事の塗料の指定区分からきています

公共工事で使用する塗料は製品名や樹脂名あるいは塗料成分などで指定するのではなく、
JIS A 6909で区分された耐候型区分で指定されるのが一般的です。


耐候型1種~3種の区分は何を基準にしているの?


促進耐候性試験におけるキセノンランプ照射時間により区分します。
条件時間経過後、塗膜の光沢率が80%を超えていることが必要です。


促進耐候性試験とは?

上のJIS A 6909で区分するときに用いる試験機や試験方法はJIS K 5600-7-7で定められ、
一般的にキセノンランプ法の方法1を用いて行います。

キセノンランプの照射照度は60W/㎡~180W/㎡と、かなり幅のある定め方をしています。
が、多くの塗料メーカーは180W/㎡の照射照度のキセノンランプを使用しています。

キセノンランプ180W/㎡の照射による促進試験の場合、
照射時間300時間が実際の屋外環境(実暴露年数)1年として換算します。

キセノンランプ法以外の促進耐候性試験機

無機塗料などの高耐候の塗料では、
キセノンランプの照射照度180W/㎡ですと試験時間が長くなります。
そのため、メタルハライドランプを用いた、
超促進耐候性試験機(スーパーUVテスター)を使って試験を実施するメーカーもあります。

スーパーUVテスターの多くは照射照度が1000W/㎡ですので、
照射時間40時間が実暴露年数1年として換算されます。

ゼネコン研究所の研究報告

ゼネコンや塗料メーカーなどで、促進耐候性試験結果と実暴露試験結果を照合する実験が行われています。
それらの研究によると、促進耐候性試験結果と実暴露試験結果に概ね大きな差異は無いとしています。

鹿島建設研究所が行った実験研究で、
CI(カルボニルインデックス)という指標と耐用年数の関係を調べた事例があります。

CIはポリエチレン試験片を用いてカルボニル基の化学結合変化量を指標化したものです。

積算CI値が一定値を超えると塗膜は劣化限界に達し、
また積算CI値は塗料樹脂の種類により違うがあるとしています。

フッ素樹脂の積算CIはアクリルウレタンの3倍、アクリルシリコンの1.7倍~1.8倍であるとし、
このことからフッ素塗料の耐用年数は、
ウレタン塗料の3倍、シリコン塗料の1.8倍程度であることの妥当性を証明しています。

鹿島技術研究所年報64号(2016年11月)


エイチペイントは超高耐候の無機塗料をお薦めしています

塗るタイルを実現したプレマテックス社のタテイルは耐候性30年、
ダイフレックス社のスーパーセランフレックスは耐候性24~26年です。


建物が健全であり続けるために要する維持管理費(ライフサイクルコスト)は、
1回の塗装費用の多寡
建物を使い続ける期間の総額を考えることも重要です。

超高耐候の塗料で塗装をすることは、ライフサイクルコストの削減に加え、
居住者と建物の両方にとって負荷が軽減されると考えます。


2022年5月27日のブログ
「高耐候・高耐久の無機塗料は割安って本当ですか?」もご参照ください。

https://hpaint.jp/WP/wp-admin/post.php?post=1753&action=edit


超高耐候な塗料をお使いになることで、
SDGsでサステナブルな建物を実現しましょう。

さいたま市、春日部市の塗装工事、リフォーム工事は、
一級建築士、一級建築施工管理技士、一級塗装技能士
がいる、高品質と信頼のエイチペイントにお任せください。

エイチペイントへのお問い合わせは、
フリーダイヤル 0120-414-112(9:00-18:00 土日も休まず営業)
✉メールの方はこちらからどうぞ

ブログ執筆者:一級建築士 佐藤

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