外壁塗装 シーリング工事って塗装の前、塗装の後のどっちが良いの?
シーリング工事とは?
外壁にサイディングが張られている場合、サイディング板の突き合わせ部分に隙間(目地)が出来ます。この隙間(目地)をゴム状の柔らかい粘性のあるシーリング材で埋めて、雨漏りや隙間風の発生を防ぎます。
シーリング材は年月が経つと硬くなり、ひび割れや切れ、剥離が生じますので、外壁を塗り替えるときは、古いシーリング材を撤去し、新しいシーリング材で再び隙間(目地)を埋める工事を行うのが一般的です。
シーリング材は施工する場所や部位ごとに、使用に適した種類があります
シーリング材は経年、あるいは建築材料の種類や相性に合ったシーリング材を使わないと、割れや切れ、剥がれが発生しやすくなります。
また、シーリング材が外壁を汚したり、シーリングのブリージング(硬化、滲みなど)を早期に引き起こしてしまうことがあります。
使用する場所や目的に合った適切な成分・種類のシーリング材を選ぶことは、建物を長持ちさせるためにはとても重要なことなのです。

1成分型と2成分型
1成分型と2成分型の違いは、基剤(主剤)と硬化剤が混合された状態の製品(1成分型)か否(2成分型)かによるものです。
現在は以前と異なり、1成分型と2成分型で耐候性や耐久性の違いはほとんどなくなりました。
経歴の長い専門業者の多くは、2成分型を選択しますがその理由は、コストと使い勝手の良さによるものです。
1成分型の特徴
基剤(主剤)と硬化剤が混合された状態でカートリッジに封入されているものが1成分型になります。基剤と硬化剤を撹拌する手間が必要ないので、誰でも手軽に使うことが出来ます。
が、一度空気に触れたカートリッジの中の残りシーリング材は開封前に比べて硬化しやすくなっていますので、開封後の長期保管は難しくなります。使い切りが望ましいタイプです。
2成分型の特徴
基剤と硬化剤を別々の缶で保管し、その日のシーリング作業に見合った適量を作業開始前に混合撹拌して使うシーリング材です。
温度や湿度を考えて硬化剤の量を調整することで硬化までの時間を調整することが出来ます。一方、硬化剤が少なすぎたり、撹拌が不十分なシーリング材を使ったりすると硬化不良を起こしますので、相応の経験と知識を必要とするプロ向けのシーリング材と言えます。
戸建住宅のサイディング目地は変成シリコンが多く使われます
変成シリコン系
耐熱性(-30度~90度)に優れ、シーリング目地周辺の非汚染性にも良好な特性があります。また、柔軟性がありムーブメント(材料の伸縮や振動)の大きい金属類への使用も可能で、塗装することも出来るシーリング材です。
シリコン系
耐熱性(-40度~150度まで)と耐候性に最も優れたシーリング材で、ガラス類との接着性にも優れた特性があります。一方、シーリング目地周辺を汚染させてしまう弱点があり、塗装することも出来ません。
ポリウレタン系ノンブリードタイプ
耐熱性、耐候性は劣りますが、塗装後の表面やシーリング目地周辺の非汚染性(ノンブリード)に優れていて、シリコーン系シーリング材と逆の性質を持つ材料です。
ポリサルファイド系
耐熱性(-20度~80度)に優れ、表面にゴミ、ほこりが付きにくい性質があります。表面の仕上性が良好で接着性も安定していますので、タイル目地や石目地によく用いられます。
一方、高温高湿時に発泡することがあり、また柔軟性があまり無いのでムーブメントの大きい金属類への使用には適さないシーリング材です。
シーリング工事を外壁塗装の前に行うか、あるいは塗装後に行うかによる違いは?
エイチペイントは、オートンイクシード(製品名)を用いた後打ちシーリングを推奨しています。
オートンイクシードは、ウレタン成分のノンブリードタイプでありながら可塑剤(注1)を添加せず、独自開発した特殊高耐久ポリマーの「LSポリマー」を配合することで、耐久性、耐候性を実現した「超寿命シーリング材」です。
後打ちシーリングでもひび割れの発生や剥離などの劣化が生じ難いオートンイクシードを用いた、見た目とバランスの良い仕上りが期待できる後打ちシーリングを薦めします。
注1
可塑剤は、シーリング材や塗料に柔軟性を持たせる目的で混合する添加剤の一種です。可塑剤は経年によって主剤から分離し次第に表面に涌出してきます。可塑剤が湧出し減少してくると、シーリング材や塗料は硬くなり、ひび割れや切れ、剥離が生じます。
先打ちシーリングの特徴
シーリング工事を行った後に外壁と同じようにシーリング目地も塗装しますので、シーリング目地は塗膜で保護されて耐久性の向上につながります。
一方、シリコン塗料、フッ素塗料や無機塗料は塗膜が比較的硬いため、シーリング目地部の伸縮に対する柔軟性が足りず、シーリング上の塗膜にひび割れが発生しやすくなります。
後打ちシーリングの特徴
外壁塗装が完成した後にシーリング工事を行うので、シーリング材と塗装の色や仕上りを変えることができます。
シーリングの上の塗膜はひび割れが生じやすい場所です。
後打ちシーリングの場合、シーリング目地部は塗装されていませんので、塗膜ひび割れは生じません。
一方、塗膜による太陽光などからの保護がないので、
耐候性や耐久性の低いシーリング材を使うとシーリング自体のひび割れや剥離が早まることがあります。
エイチペイントのお薦めは....
耐用年数30年を誇る高耐久シーリング材、
オート化学工業のオートンイクシードと使った「後打ち」を、
弊社標準仕様としお客様にお薦めしています。
