| 薄く引き伸ばした石膏の両面を石膏ボード用原紙で覆った建築内装資材で、ウォールボード、プラスターボードとも呼びます。主原料の焼石膏は、焼いて結晶水を半分以上飛ばしたもので、水を加えると水和反応を起こして元の石膏に戻ります。この性質を利用し、原紙の間に水で練った焼石膏にパーライトなどを混入し板状に加圧固化したのが石膏ボードです。水と反応すると、数分から数十分で固まるため、生産効率が高く、また石膏に戻る過程で結晶水を多く含むため、炎や熱に強いという特性があります。また遮音性に優れ、文具用カッターで簡単にカットでき、ビス留めや接着剤による接着も可能で施工性に優れています。住宅の壁・床・天井などに、また鉄骨を覆う耐火被覆として建築現場で幅広く使われています。石膏ボードは、クロス下地や塗装下地にするだけではなく、最も安価な壁材もしくは壁下地材として使われています。さらに、石膏ボードの芯材は石膏のため、燃えることがありません。このため石膏ボードは防火材料としても認められています。普通硬質石膏ボード、シージング石膏ボード、強化石膏ボード、構造用石膏ボード、石膏ラスボード、化粧石膏ボード、吸音用穴あき石膏ボードなど用途に合わせて様々な種類のボードが販売されています。シージング石膏ボードは防水処理を施したもので、台所や洗面所などの壁・天井・外壁の下地材として使用され、化粧石膏ボードは壁や天井の仕上げ材として使われます。吸音用穴あき石膏ボードは天井の仕上げ材に使われ、多数の穴が貫通しており、音を吸収する効果があります。 |
